メキシカンジュエリーにはMEXICO、925という文字とともにホールマークというシルバースミスのサインとも言える刻印が施されている個体があります。
このホールマークは製作した工房が自社で製作した証を残すために掘った物であるためどこの工房でいつ頃作られたのかを特定することが可能です。
もちろん彫られていない指輪が多数なのですが、ホールマークがある指輪を見つけると有名な工房、シルバースミスが製作したのでは、とテンションが上がります。
ただこのホールマークどうやって見分ければいいのか、と疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。
私は以下の書籍を参考にしています。
https://billehougartbooks.com/collections/frontpage/products/ebook-the-little-book-of-mexican-silver-trade-and-hallmarks
アメリカのBille Hougartというメキシカンジュエリーのコレクターの方がホールマークについてまとめた一冊です。
例えばこちらのメキシカンジュエリー、、
リング外側にイーグルマークと呼ばれる刻印と
APBという刻印が見られます。
このイーグルマークとAPBについてもMexican Silver Hallmarksで解説されています。
詳細は本書で確認いただきたいですが、1948年ごろからメキシコ政府がシルバーの流通の管理、コントロールするために導入したようです。このマークの番号によりおおよその生産地の場所が推定できます。またシルバーに対する税の支払いもこのマークで管理していたようです。
APBについては他にもいろんなパターンがあります。これは工房に割り振られたイニシャルもしくは個人のイニシャルだと推測されており、Mexican Silver Hallmarksでもイニシャルごとの情報が記載されています。
他にも有名なデザイナーのホールマークの写真や解説もありますのでお手元のジュエリーの刻印と付け合わせてみるのも面白いです。