こんにちは、店主です。
2月初旬に本業の流れでメキシコシティで買い付けしましたが、毎度いくたびに感じるのがタイトルにある通り、この人たち溶かしているんじゃないのか...?という恐れ。
理由としてジュエリー屋の店主であっても古いジュエリーを探しているというと
「ここに新しいのがあるのに、なんで古いの買うの?」と言われます。
別のブログでも書きましたが基本的に新しいものが良いと考えており、古いものをわざわざ集めるという感覚がない人が多いです。
もちろん骨とう品屋や古着屋に行くと取り扱っていることもありますが絶対的に物量が少ないです。
メキシコはまだ銀の発掘量では世界的に上位に位置していますが、現在採掘されている銀山もいずれは枯渇する、という情報もあります。
ただそれでもメキシカンジュエリーの販売で生計を立てている方は存在し、銀は今後も必要とされていくのだと思います。
今回の旅でそんな不安も革新にかわる出来事がありました。
とある古着屋に入ったのですが、そこの店主に何気なく「溶かしていると思わない?」と言ってみたら、「めちゃくちゃ溶かしているよ、よく知っているね」とのこと。
その店主によると、やはり鉱物としての銀の価値に着目されがちで、あからさまにアンティークのものは守られているようですが、手作業で製作していた時代のものなどは現代の大量生産のものと見栄えなく溶かされているようです。
販売しておきながらこんなこと言うのもあれですが、ヴィンテージの定義というのは非常にあいまいなもの。ただメキシコに行ってみればわかりますが、タスコで売られている新品のジュエリーとヴィンテージ品として仕入れるジュエリーは明らかに雰囲気が違います。(あくまで私の感覚です)
今回わかったのはどんどん素敵な雰囲気のジュエリーは溶かされ、ギラギラした新品ジュエリーに生まれ変わっているということ。
今後ますます、良い個体を見つけるハードルは高くなっていくのだと思います。
そんな現地メキシコで発掘したジュエリーをぜひ見ていってください。